米テスラの電池計画、電力業界を揺るがす可能性-蓄電普及で
米テスラの電池計画、電力業界を揺るがす可能性-蓄電普及で
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N1KO936K50Y901.html
【北野】
>住宅所有者は蓄電を利用して電力会社への依存を一段と減らし、さらに電力会社に売電する可能性もある。電池があれば、太陽光パネルを持つ家庭は昼間蓄電し、夜は蓄電した電気を利用できるようになる。
>テスラ車1台で家庭の平均電力使用量の3.5日分を蓄電でき、利用者の拡大は一国のインフラで保有され得る電力量の飛躍的な伸びを示す。
この記事見た時にやっぱりイーロン・マスクは21世紀最強の起業家だな….と改めて思いました。
この分散電力網の構築計画について、情報をいちおう整理します。
まず、この計画の素晴らしさ(恐ろしさ)を語るためには、理想の電力網とは?という問いから考える必要があります。
今の電力網は基本的には大規模発電→各家庭へ分散が基本です。
そして、この従来の電力網には電力輸送によるエネルギーロスがあるという問題があります。
(余談ですが、昔、メガソーラー計画が色んな方面で話題になりました。ソーラー発電はスケールメリットが働かないので、あれはスマートではないと個人的には思っています。)
そこで、そもそも分散して電力発電&蓄電を行うことで、電力輸送によるエネルギーロスをほぼ0にすることが可能になります。
しかし、分散電力網の構築には蓄電システムのコストが高いということがボトルネックとなっていました。
そこに、テスラのリチウムイオン電池を用いたこの計画が出てきたと……
記事中にもあるように
>この傾向は、100年以上前から続く独占的な電力事業モデルを脅かしている。こうした事業形態による電力販売は年間約3600億ドル(約37兆円)に上る。
これだけの規模のビジネスを一気に書き換える可能性があるわけです。
テスラのこの計画が実現すれば、電力会社は今と全く異なる組織になっているかもしれませんね。
おそらく、大規模な出力を必要とする組織を中心に電力供給を行うということになりそうですね。