職業人気においても日本はガラパゴス
職業別平均月収、トップはアートディレクター
http://news.nna.jp/free/news/20130211php014A.html
【長野】
考察】
@jigyoukeikaku 曰く、
「これから世界的に足りなくなると言われる職種とリンクしていて興味深い。」
とのこと。
マッキンゼーグローバル研究所のレポートによると、2019年までに米国の雇用の85%はヘルスケア・ビジネスサービス・レジャー・建築・製造・小売の6分野で占められる(現在は66%)。どれも現在でもなじみ深いが。それぞれ専門化が進み、今とは性質がかなり変わるとのこと。
ちなみにクーリエジャポン1月号の特集『世界から「仕事」が消えて行く』(この特集の概要が載ってたので詳細はそちらに→ http://tagwak.hateblo.jp/entry/2012/11/26/013816 )に書いていた、「10年後も“食える仕事”とは?(タイム誌の記事をもとにした特集)」によると、10年後に以下の仕事の需要がかなりあるようだ(順不同)。
①垂直農家(高層ビルや傾斜面で立体駐車場のようになっている農家)・・・人口増加と土地不足のため。
②特許弁護士・・・アップルvsサムソンのように、今後IT化が進み企業間の特許をめぐる争いは増えるとのこと。また、ブルームバーグの報告によると現在アメリカの特許弁護士は全弁護士の3%程度だが、事務所求人の15%以上が特許弁護士とのこと。
③高齢者ケアワーカー・・・高齢化によって介護される人が増える。逆に、介護する人は減るので。
④サイバーセキュリティ専門家・・・IT化するほどハッキングが致命的に。現在圧倒的に供給不足(アメリカでは数万人規模の需要に対して千人程度しかいない)
⑤専門的な製造者(例;精密機械の開発者)・・・製造業では専門領域は狭くても高い技術を持った人材の需要が伸びているとのこと。
⑥統計専門家・・・ビックデータが注目されているが、分析者がいないとのこと。
⑦サスナビリティ専門家・・・世界でのエコ需要が増し、国や地方自治体が環境基準を守るため雇うとのこと。アメリカではサスナビリティ専門家を求める企業ははここ数年で40%も増えてるみたい。
⑧遺伝カウンセラー・・・遺伝子検査の普及で調べる人が増えるが、そこで発覚した先天性の病気など専門的内容を相談する人が少ないとのこと。
⑨高い技術を持ったブルーカラー技師(例;水中溶接工・建築検査員・航空整備士など)
【予測】
一方で、日本ではここに載っているものとはだいぶ様子が異なるし、そもそも注目すらされていないものも多いので世界の時流に遅れているのは確かだし、今後必要になったときに数を確保するのにも時間がかかりそう。
これらは、機械などで代替不可能なうえ専門化された職業なため、今後専門技術が必要となる・・・と、親の所得による教育格差→格差の引き継ぎが多くの国で起こるし、インターン先(訓練する場所)も競争となる。
これらに無いような「誰でもできるような仕事」は機械か人件費が安いところに移される。
・・・予測に目新しさないなぁ。これら以外に何に影響するだろ?
【高内】
【About】
・大学、院に進学した人との収入の格差はあるのは、就職している人間という立場なら、企業からしてみれば使えるかどうかなので当たり前なのかなと思った。人間は今以上に努力をし続けないといけない時代になってくるのか。収入以前に人間が作った技術(ここでは工場におけるロボットなど)に勝てなければ収入もないわけですが。
・地理的ミスマッチに対して、「バーチャルな労働環境を整備して、居住地を問わずに雇用を生み出す企業が増える。」というのは、アウトソージングの考え方というのも強まる一因になるかと。
【Prospect】
・今後どんどん機械化が進んでいくと工場過程の人間の手がどうしても必要なところ以外の労働者は全くと言っていいほどいらなくなって、失業者が増える。
これは第2次産業の話ですが、日本の大多数を占める第3次産業でも同じようなことが起こってくるように思います。いきなりってことはないでしょうが、不景気のたびに段々とそういう流れになっていくのかと。というところで、技術的専門性を高めるという選択肢しか残らないわけですが、みんながみんなそうなれるのかというとそうではないのかなって。
・世話役として活躍できる高齢の方の就労率は定年を引き上げたら上がるとは思うけど、それ以外の人はどう活用されるかあまり想像できないので、今でも顕著ではありますが、より高齢者における経済的格差が拡大するのではないでしょうか。かつ、今は年金制度も危ういわけですから、年金も充てにならなし。
・ちょっと話は異なりますが、旅行途中の高速道路で友達と話していたんですが、リニアモーターカーが普及すれば人間はリニア、物の輸送は鉄道となっていき、トラックのあんちゃんはいらなくなってしまうのではないでしょうか。主要交通網以外への運搬に関してはトラックが有利ではあるけど、高速道路を走るようなトラックの数は減るような気がします
【長野】
参考、国内。
職業別 年収ランキング(平成22年版)
http://nensyu-labo.com/2nd_syokugyou.htm
2013年度卒 新卒就職人気企業ランキング
http://www.nikki.ne.jp/event/20120210/
過去30年の就職人気企業ランキング
http://rank.in.coocan.jp/shu30year.html
こう見ると、平均年収は専門知識が入るものほど高いけれど昔ながらの専門職って感じ。というか、最新技術のPC関係のもの(SEやPGなど)は海外では割と高給だが日本では”ITドカタ”と言われるように薄給なイメージが強い。
また、人気企業に関しても(大手なのはどの国でもそうだろうけど)職種は昔から大して変わっていない。
思うに、日本では昔ながらの企業=大手に入るのが一生安定という考えが根強いからかなー、と思った。ちなみに今の人気業種は一時期下がったが再度商社人気が高いみたい。
何故日本ではこうかというと、この形態が日本独自だから。まぁそりゃ海外と意識違うわな。
昔と比べてどうかはわからないが、終身雇用幻想や大手でも安心ではないとかが根強くなってきているからか最近では人気企業一直線でなく海外と同じような意識の傾向も徐々に見えてきている。
で、前述の”日本独自の形態”が意識として強くなっているので、今後少しずつ人気職種ランキングも海外型に変わると思う。
そこから逆算して、海外の働き方や就職のための動きなどと比較すると「何が変わり、何に影響が出るのか」という(【予測】に書いたような)未来予測ができるのかも。
今後10年間で雇用が増えそうな10の職業
こんなんもあった。いくつか共通してるね。
>高内
大学・院に関しては、今までみたいな「大学は最後の休息期間」と呼ばれるようなところでなく、専門教育やグローバル化対応がよりされるようになるのでは。「何処を出ているか」でなく「何をしたか・学んだか」が基準に。と、いっても今の就職活動システムではそれを測るモノサシは無く、良い大学の方が”当たり率が高い”ことから「何処を出ているか」は変わらない。だけど、企業とのミスマッチが問題となっており、リクナビ離れが進んでいる(http://future-prediction.hatenablog.com/entry/2013/01/20/134344)のでそもそも就活システム自体が変わるのかなー、と思う。
少し前に北野が投稿した『「自動運転」は破壊者か 攻めるグーグル、悩むトヨタ 』から考えると、鉄道に運輸を任されないにしてもどちらにせよトラックのうんちゃんは淘汰されるなw
そういえば、どうでもいいけど神戸のポートライナーは世界初の無人運転車両らしい。