気になったニュースとそのメモ

FBグループでやっている、ニュースを貼りつけ軽く身内で議論する活動のログ・データベース。FBからの転載のため、話題の時期はズレ気味注意。参加希望者・コメント歓迎です。主な討論者2名の詳細プロフはhttp://www.hatena.ne.jp/syaofan/

医療費うなぎ登り 高齢化ではない意外な主因

医療費うなぎ登り 高齢化ではない意外な主因http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS11019_R11C12A0SHA000/?dg=1

 

【長野】

【考察】

イノベーションが起こり便利になる。そして、それは値段が高いが、高いゆえ医療側としては収益的に勧めたい。

と、いう理由である意味win-winゆえ医療費が高額化している。

 

【予測】

技術進歩で色々なものが”個別化”になっているが、値段が高い。しかし、やはりより効力の高いものを選びたいし、心理として効力の低い方を選びたくないので個別化が起きている業界ではどれでも起きうる。

と、なるとサービスにも格差が生まれるのではないか。

そして、その格差ゆえに幸福体感度は相対的に下がるのではないか。

 

【北野】

いや、厳密には多様化しちゃだめなの?

おれが言いたいのは要するに医療費一定という今の法制度に限界がきているのではということ。

 

これおれ実は高校生のときからずっと思っててなんで医療費って一定なの?

医者の数ってそりゃ地域単位で見たら足りてないとこもあるけど日本全体で見たらむしろ余ってる。

それだけサービス供給者がいるのになんで差別化ができない(もしくはしてもあまり意味がない)ような仕組みなの?

医者がみんな自分で自分の技術に価値をつけたらいいじゃん。

セレブ向けの病院経営する人がいたり貧しい人向けの病院経営する人がいてもいい。

弊害があるのは分かってるけど、めっちゃくちゃがんばって治療する医者もテキトーに診て薬出すだけって医者もみんな同じ値段の方がもっと弊害あると思う。

今まで医療費はどこも一定で当たり前なのにこんなこと言ったら変なヤツに思われるかもしれないけど・・・

既存の価値観にとらわれて何もしないことがいちばんのリスクなんじゃないかな。

 

【長野】

いつもの利権絡みが主なんじゃないすかね・・・。

一定でなくなる→競争が起きるなので。医師会はかなり頭硬いらしいしねぇ。

まぁそこを除いた理由をいうならば、価格競争による質の低下かな。

ただ、最近病院の経営コンサルとかはちょいちょい話題に出るね。

 

【北野】

競争が起きた方が公平な医療になると思うんだけどなあ・・・

価格競争による質の低下が起こったら患者だんだん減ってきてその病院は経営難になるから質の低下は短期的には起こっても長期的には現在より減ると思う。

なぜならば医者も患者も最適化する個人だから・・・

 

利権絡みのありとあらゆる既得権益つぶしてください。

既得権益既得権益っていつになれば政治の出番がくるんですか。

・・・まあ、不満があるならルールつくる側にまわれってことか。実に民主主義ですな。

 

【長野】

大きく抜きんでることはないが、経営で忙しくならないし没落するリスクもない(ようにみえる)からそりゃスクラム組むでしょ・・・。

医者なんて、全体で見たらそんな状況でも”勝ち組”だし。

 

北野のいうリスクって10年20年スパンっしょ。なんにでもいえる構造だけど、年を取るほど権力が高い。そして、彼らは10年先を見なくても残り少ない在籍期間安定させれたらドロップアウトできるからリスク取らないっしょ。

10年先も在籍している層は問題意識あると思うよ。ただ、権力ないから何もできないというだけで。

 

あと、民主主義だけど数は老人に圧倒的有利にあるんだぜ・・・。

 

そーいや、このあたりの話はちょうど昨日ブログに書いたにゃー。

http://katsuya1989.blogspot.jp/2012/10/blog-post_27.html

 

医師の診療費は下がってるみたいやね

 

調剤薬局バブルの不条理http://facta.co.jp/article/201210013.html

 

 

【人羅】

医療領域の既得権益は医者(医療機関)だけでなく医療機器メーカー、製薬メーカー、そして患者にも浸透していて、その多くが生死や高度なQOLに直結すること。だからこそ変えにくいし、簡単に変えるべきでない構造ともいえると思います。

 

その変化のむずかしさ、遅さについて、「富の未来」(アルビントフラー)では面白い分析をしています。いろいろな機関の変化の速度を時速で記載すると以下のようになると指摘し、そして、その視点こそが構造的な課題を浮き彫りにすると分析しています。

1)法律(時速1km)

2)豊かな国の政治構造(時速3km)

3)国際機関(国連、IMF、WTO・・・)(時速5km)

4)(アメリカの)公教育制度(時速10km)

5)政府の官僚機構、規制帰還(時速25km)

6)労働組合(時速30km)

7)(アメリカの)家族(時速60km)

8)NPOなどの社会団体(時速90km)

9)企業(時速100km)

 

さらに、スピードが遅い機関のスピードアップを実現するための同時化産業(タイムマシン産業)が大きな産業になるだろうと予測しています。IPS、ES細胞の技術を応用する等のバイオ産業が本当に減速しないのか、家族のあるべき姿はどうか、などなど、すべてが経済革新から生じたスピード差から生じていると俯瞰しています。

 

1)~9)のスピード差が生じるのはなぜか、と考えてみると、多くの人たちの利害対立だったり、組織的モチベーションだったり、競争原理だったりします。スピード差は、局所局所での軋轢を生み地震エネルギーがたまった状態になるはずなので、他業界からやってくる猛スピードの車が、突然、業界を駆逐することの繰り返しが生じて行くのは明らかです。任天堂(ゲーム業界)、ノーリツ鋼機(写真現像機世界トップメーカーだった和歌山の企業)はじめ、探し出したらきりがない事例があるはずで、大前研一さんがいう「産業突然死時代」という時代感覚はもっともだと思います。